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日誌

美術の授業は何のためにあるの?

やっと春らしい気候になってきましたね。

めちゃくちゃ久しぶりにブログを書きます。学びの森のキノシタです。←田中先生のパクリ

 

 

 

新年度が始まり、ガラッと雰囲気が変わった学びの森。

生徒とスタッフの関係も、生徒同士の関係も、なんだかフワフワしているように感じるこの時期。

僕が担当しているゼミでは、「お互いの経験を突き合わせて考える」ことを大きな目標のひとつにしています。

 

 

 

それに加え、今後の展開(今はまだ秘密です!)もふまえた上で、今回の授業のテーマは ”美術(の授業)について考える” にしました。

 

 

 

皆さんは「美術(の授業)」と聞いてどんな印象を持ちますか?

めちゃくちゃ楽しかった!という人や、めちゃくちゃ面白くなかった…という人、全然記憶にないわという人。

色々いると思います。

でもちょっと立ち止まって、どんな授業だったか思い出してみてください。

 

 

 

 

・デッサン

・彫刻

・水彩画

・版画

・絵画の鑑賞

・物語を絵にする

・色彩について学ぶ

・篆刻

・レタリング

・スクラッチ

・塗り絵

・ガラス細工

・明暗法で立体を描く

・浮世絵

・陶芸

・染色

・木工

・それらの展示会

 

 

 

 

などなど、生徒から出てきたものだけでも、実に多様な内容でした。

それらの中でも、特に印象に残っているものは?と尋ねると、

 

ー自画像でアフロのおっさん描いたら「個性的やね」って言われた

ー好きなテーマで立体を描くのは楽しかった

ー篆刻で石を削ったとき、なんかプロっぽいなと思った

 

などの意見が出てきました。

 

 

 

 

しかし、「じゃあ美術の授業で身についたと思うことは?」と尋ねると、みんな「う~ん…」という表情。

僕を含め、これまでの美術で身についたと感じるものは、あまりなかったのかもしれません。

 

 

 

 

じゃあ、いったい美術の授業は何のためにするの?

 

 

 

 

もちろんただ一つの正解はないと思います。

それを自分の経験から考えてもらいました。

 

 

 

 

ー想像力を育てたり、伸ばしたりするんじゃないの?

ー技法とかを学ぶため

ー自分のイメージしたこと、思ったこと、考えたことを表現するため?

ー「自分の世界」を知るためでもあると思う

ーじゃあ「鑑賞」ってなんで授業でしたんやろ?

ー美術や作品そのものに関心を持たせるため

ー「鑑賞」と「表現」って一緒じゃないの?見て思ったことを言葉にして伝えるんやし

ーじゃあ「他者の世界」を知るっていうのも目的のひとつかな?

 

 

 

 

みんなの意見を聞いていると、美術の授業は

””作品を表現・鑑賞することを通して、自分や他者のこと(「文化」と言い換えてもいいかもしれません)を理解する経験を積み重ねる”

ことが目的だと考えているのかな、と思いました。

また、だとしたら美術の授業ってもっとおもろいことできるんちゃう?とも思いました。

 

 

 

自分が受けてきた美術の授業では、こうした目的が達成されてないような気もするし、自分自身も美術の授業の目的はなんなんたろう?と真剣に考えたことがありませんでした。

でもそういうことをしながら、自分たちで美術の授業について考えて、自分たちで美術の授業をデザインできたら面白いなと思います。

 

 

 

 

それぞれに意味があると思える美術の授業・・・どうしたらできるんでしょうね?

これからのゼミでは、その辺りのところを考えるような機会を持ちたいなと思っています。